ドイツへ送った郵便・荷物が届かない? ドイツの郵便事情について

Germany今回はドイツの郵便事情についての私見。

私自身、ドイツ在住でもなく、ドイツの郵便に関する職に就いている訳でもありませんが、それでも普通の方から比べればドイツに郵便(荷物)を送る機会が多く(私の場合、ebayで海外へ荷物を送りますが、割合としてはドイツは特に多い)、このブログでもドイツについて何度も書いており、また非常に貴重なコメントを頂く事が多々あるため、今回それら分散した内容をまとめてみたいと思い、ここに記した次第です。

なお、これらは私がドイツへ荷物を送った際に実際に体験した事や調べた事、頂いたコメントですが、ここに書いた事はあくまでも私個人の意見・考えで多くの場合は遅延もなく届きます。
この記事はこのブログの更新を止めない限り、ドイツに関する郵便事情として随時補足していきたいと思っていますが、お気付きの点や不備などがあればコメント欄からご意見を頂ければ幸いです。


Googleで「ドイツ 郵便 ○○」を検索すると

まず...
と言っても何から書くか迷いますが(我ながら先が思いやられます)私は検索にGoogleを使います。
いきなり話が逸れた感がありますが、Googleの検索ではキーワードを入力するとそれに続くキーワードを予測して候補が10個ぐらい出てきます。サジェスト機能ですが、裁判沙汰になったものの便利ではあります。
さて。その検索欄にまず「ドイツ」と入れ、次に郵便に関することを書いているので「ドイツ」の後にスペースを入れて「郵便」を入れると候補としては「ドイツ 郵便 追跡」、「ドイツ 郵便 書き方」などが出てきますが、そこには「ドイツ 郵便 届かない」も出てきます。
このサジェスト機能は検索の多いキーワードが表示される(*注)と聞いた事があるので、それなりの方が「ドイツに送った郵便が届かない...」って実際に調べているのだと思います。

*注 このサジェスト機能についてはGoogleのアルゴリズム変更によって変わるので後で見た場合に消えている場合もあると思います。更に見る人(端末)によっても違いがあるようなので違った場合はご勘弁。
念のため他の国も見ましたが、日本からの送り先としてベスト10に入ると思われるアメリカや中国も表示されるものの、オーストラリアは候補に出ませんでした。
ちなみにイタリアの場合は「紛失」が出てきます。イタリアは別な意味で注意が必要か...

実際に仕分けや配達をする人が面倒と郵便物を放置したり捨ててしまうのは別にして、個人的にその国の郵便事情はその国の状態(成熟度、国民性、治安など)を如実に表すと思っていますが、そうだとするなら信頼性が高く優れた工業製品を生み出しているドイツに対するイメージとはかけ離れています。(個人的にラテン系の国とは違って規律ある国民性と思っていた。勝手なイメージですが)
実際のドイツでの郵便不着率は分かりませんが、すべての取扱郵便数から見れば僅かだとは思うものの、検索で「ドイツ 郵便」と入れて候補に「届かない」が出てくるという事は遅延が起きている割合が高いのはあながち間違いでもなさそうです。(遅れはあっても不着というのは割合から見れば僅かなはずですが)
という事は、それこそがドイツ人の国民性やドイツという国の本来の姿を現しているのかもしれませんが、下のフランクフルト空港の項を見て頂くと遅延についてドイツならではの事情が見えてきます。

遅れの原因はここっぽい

以前「ドイツ・フランクフルト空港でストラディバリウスなど楽器が差し押さえられる」という記事を書きました。
要約すると「ドイツ、フランクフルト空港では税関検査が厳重に行われている」と言ったところですが、この記事を書いた後、実際にドイツに在住している方から非常に貴重なコメントを頂きましたので以下抜粋します。
(コメントを頂きました"ドイツから"さん、ありがとうございました)

ドイツから :

基本的にドイツに送る場合、輸入消費税19%が課せられます。中古品の場合、査定に時間がかかる場合があります。また、DHLやドイツポストの追跡サービスサイトを見ると、個人名で配達済みと表示される場合がありますが、宛名と違う場合は、通関手続き中の場合が多いです。

それとは別に空港の入国ゲートの場合は、密輸品の摘発という目的があります。タバコ類、乳製品(チョコレートも)、大量の現金などがおもな摘発対象です。(かくして持ち込もうとする人が多いため)

上記記事の場合や先日の日本人サッカー選手の腕時計などの件は、対象者がEU圏内に居住者であったためと考えられます。
EU圏内に居住している者が高額なものをEU圏外に持ち出す場合、あらかじめ品名や製造番号等を届けでなくてはなりません。また、再入国の場合も、出国の際に届け出た書類を掲示して手続きをしなくてはなりません。

おそらくこの手続きをわすれたか、知らなかったのでしょう。しかしこれは、EUに居住する人の”義務”なので知らなくても言い逃れはできません。
フランクフルト空港はこの手続きを厳格に実行することで有名です。

日本人駐在員が、日本への出張で持ち出したノートパソコンでよく引っかかっています。

このばあい、品物の価値の19%の金額に、申告忘れ、そして税関に申告内容を偽って入国しようとしたとする重加算税が課せられます。

なお、旅行者や、日本に住む日本人がドイツに入国する場合は適応されませんが、それを証明するため、日本の住所、滞在先のホテル等の住所、時計やパソコンなど高額なものは、領収書(盗品でないことを証明するため)の英語がドイツ語翻訳をもっていたほうがいいでしょう。

実際にドイツ在住の方からのコメントなので貴重です。
関税についてはドイツへ行く予定のある方には役に立つはずです。
これを見るとドイツ・フランクフルト空港(日本から荷物を送るとここを経由する)の通関手続きは厳重に行われているのが良く分かりますが、「ヨーロッパ最大のハブ空港を担うフランクフルト交際空港としては"最後の関門"として税関の対策が強化され、職員の意識も高いということです。」というのが証明されたと言えます。
通関手続きを厳重にやっているという事は当然ながらそれだけ時間が掛かりそこに留まる事になるので、ここにドイツ宛郵便(荷物)遅延の最大の要因があるのは間違いなさそうです。

ちなみにコメント始めにある「DHLやドイツポストの追跡サービスサイトを見ると、個人名で配達済みと表示される場合がありますが、宛名と違う場合は、通関手続き中の場合が多いです。 」に関連すると思われる日本郵便の追跡表示に関する注意点は以下リンク参照。
日本郵便 ドイツあてEMS(地方税関で保留または配達子会社に引渡しされている場合)


民営化

さて、郵便と言えば思い浮かぶものの一つに民営化。
ドイツでも80年代後半に民営化され、郵便事業の民営化の例として良く取り上げられます。
この民営化というのは世界的な流れと言われるものの、民営化していない国は多くアメリカのように民営化自体が宙に浮いている国もあるのが現実ですが、どのくらいの国が民営化しているのを分かり易くしたものがwikipediaに掲載されていました。
wiki Post_office_privatization
画像掲載出典元 wikipedia 日本以外の郵政事業の動向 2012年6月28日 作者 Shii氏
赤の民営・民有化されているのはドイツ、オーストリア、オランダ、ベルギー、マレーシア。
郵政民営化された国が一目瞭然で秀逸な画像ですが、世界的に見れば完全民営化されたのは極僅かで、先進国では半民営化が多く、それ以外の国では国有であるのが分かります。

さて、郵便事業(郵政)民営化と言えば日本では日本郵便、海外の例としてはドイツが取り上げられます。
それぞれ良い側面が報道される事が多いように感じていますし、実際に民営化されたことによるメリットも当然ながらあったと思います。(メリットがなければやった意味がありませんが)
ただ、郵便事業を民営化することで効率化され大きく業績を伸ばして軌道に乗ったとかというのは聞きません。
民営化されれば当然ながらそこで働く人々の心理面には大きな影響を与えたはずですし、民営化後かなりの歳月が経ったとは言え、どうもこの民営化されたのも遠因であるような気がしてならないです。


ここまでの結論

人為的なものもあるかもしれませんが、フランクフルト空港での税関検査の厳密さがドイツへ送った荷物の遅延の最大の理由であるのは間違いなさそうで、稀だとは思いますが、当地での突発的な要因(事故とも言えるくらいの遅延・遅配)も考慮した方が良いかもしれません。(実際に過去にはあった)
またあまりにも届かないとなると日本国内の引受先(多くの場合は郵便局から出すと思うので日本郵便)へ調査以来となる訳ですが、私が以前書いた記事(ebay ドイツへ送った国際書留郵便が配達されずに戻ってくる)のように完全スルーされることもあります。(やっぱり適当なのか?ドイツは)


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この記事へのコメント

itazura-yusui : 2013/04/29 (月)

お邪魔します。
これはまた難しいところに着手された記事ですね。
率直なところ、「世界中どこでも郵便は届かないことがある」と当方は思っていますが^_^;

それはさておき。
ここ10年の間、あっという間に「物流」というものに国際郵便は巻き込まれてとりこまれてしまったように感じます。
これまで郵便と、貨物(宅配)は別のものとして扱われていたものが、ひとつの大きな「物流」というひとくくりで捉えられるように変わってきたようなのです。
そのひとつが「民営化」というものでしょう。
そして通関検査の方式も、貨物の方式が「郵便」にも適用されるようになってきました。
いまや個人的なギフトや自分のものまでも、貨物と同等・同レベルの輸出入の通関検査を求められています。
通関検査というものはとても複雑で、だからこそそれを代行して行う「通関士」や「通関業」があるわけですが、そうした専門家がしていることと同じものを、国際郵便を利用する方々すべてに求めるのはもともと無理があるはずなのですが。
こうした無理のはしばしが、ドイツでの通関検査時にしわ寄せているように思うのです。
ただし、こうした「貨物と同等の通関」をすることのできる国、というものはある意味で社会の成熟性を表しているのかもしれません。
専門性の高い「通関」というものを、専門家以外にも求めることのできる社会であって、輸出入を極端に国家レベルで管理しなくてもよい社会、ということも言えます。

とはいえ、利用者がその恩恵を受けているようには感じないのは、当方が古い人間だからでしょうかねーー・・・

ご参考に、普段当方が利用しているサイトです↓
ジェトロのドイツの関税制度
http://www.jetro.go.jp/world/europe/de/trade_03/
ドイツ税関
http://www1.zoll.de/english_version/faq/a0_passenger_traffic/b0_non_ec_countries/index.html

UPUによるドイツでの国際郵便物の取り扱い詳細資料
https://letter.upu.org/Published%20Documents/Letter_Compendium_DE_DEA_EN.pdf
https://parcel.upu.org/Published%20Documents/Parcel_Compendium_DE_DEA_EN.pdf
↑うまくリンクされてますかね


あ、DHLの追跡サービスといえば、
「Delivery Consignment was delivered to Mister/Miss/Company Customs:-------」というように表示されることがありますね
はっきりと「Customs」と表示されますし、その街の管轄の税関で手続きすれば受取れるはずですが、はじめに「Delivery」とあるので、配達済みと勘違いされる方、たくさんいらっしゃるように思います。

pepetome : 2013/04/30 (火)

>>これはまた難しいところに着手された記事ですね。
まさにその言葉がピッタリです!汗
当初、この記事を書くか迷いましたが、最近このブログへ訪問してくれる方の検索キーワードで件の「ドイツ 郵便 届かない」(または似たような組み合わせ)が増えてきたこともあり、また私自身、ドイツと相性が悪いのか還付や遅延の割合がドイツは特に高いと感じていたので(送る頻度が高いので目に付くだけかもしれませんが)今回記事にした次第です。

>>世界中どこでも郵便は届かないことがある
まさにその通りですね。
そう考えると日本の郵便・宅配はかなり優秀と言えますね。
実際これまで1万件以上は送っていますが、そういえば不着や紛失って1度もないです。

最後になりましたが、この度も貴重なご意見ありがとうございました。
それではです!

Ichirou : 2014/07/01 (火)

最近はひどいです
小さい物は書留で送らないほうが早く着きます
書留でフランクフルトで6週間足止めはざらです
すでに配達済みでも追跡サイトではフランクフルトで通関中に
なっていたり
とにかくでたらめです 頭が痛いです
Amazonで毎日小さいおもちゃを出荷しておりますが
フランス 英国 米国に比べて全然だめです
現地に英語で電話しても人が少ないとか言っているし
DHLが通関を代行してるようですが またこいつらがダメダメみたいすです
参考になれば

pepetome : 2014/07/01 (火)

コメントありがとうございます!
私も他の国は問題ないのになぜかドイツ宛ては「まだ来ないよ!どうなってんの!プンプン」みたいになることが多いです...よく言われますがドイツ人はやっぱり厳格なんですかね。それでは!

Ichirou : 2014/07/02 (水)

最近はアジアからの商品がオンラインなのどで大量に来ているらしく
6週間から8週間は現地で配達されずに止められているみたいです
訳が分かりません本日もインボイスが箱の外に貼っていないという
理由でお客様にわざわざ電話をかけてきて配達を拒否したそうです
一体どうなっているのか さっぱりわかりません
書留でないものは気にせず配達するようですが 責任は持てないと行くことです
高価な商品はこちらとしても書留で送らざるをえなく 本当に困っています
ちなみにEMSは大丈夫だそうです ちゃっかりしたものです
とても先進国の郵便事業とは 思えません
本当にすべてのパッケージをいちいち検品しているのでしょうか
そんなことをしていたら 大変な作業だと思います
本日も日本郵便に行き事情を説明してきます
一郎

pepetome : 2014/07/02 (水)

>>最近はアジアからの商品がオンラインなのどで大量に来ているらしく

ドイツやヨーロッパ諸国でもネット通販での購入が増えているという事なんでしょうか。
インボイスの件は、確かに添付が必要な場合に添付していないと返送になってしまうので私も気を付けたいです。

Yuki : 2014/10/02 (木)

とても参考になる情報、pepetomeさん、皆さんありがとうございました。
「ドイツに送った贈物が届かない」と気を病んでいるのは自分だけではないと、初めて分かりました。自分の場合、ビジネスではないのですが、ドイツ在住の知人に郵便物を出しました。100g程の小さな物でした。国柄に対する偏見や先入観を持つのは良くないとは判っているものの、ドイツの方々には厳格できちっと仕事をこなすイメージを持っていたので、何の疑いもなく「普通郵便」で出してしまいました。日本の郵便局窓口で「5日位で届きますよ」と言われたのを信じていたのに、9月2日の投函日以来,今日で1ヶ月,送り先からは「まだ届いていない」との返答でした。こんな事なら、EMSか書留にするんだったと、悔やまれてなりません。ですが、皆さんの情報を拝見すると、結局同じような状況になっていたのでしょうか。日本郵便に事情を相談しましたら、「日本側で怠慢やミスで海外発送を誤ることはまず無いし、ほぼ確実にドイツへは送られているはず。なんらかの事情でドイツの郵便局側で足止めになっているとしか考えられない」との回答でした。
私のようなケースも、ざらにあるのかな?もうしばらく希望を持って相手側に届くのを祈ってみるしかないのでしょうかね…。
日本の優秀なシステムを見習って欲しいですね。今まで日本の郵便サービスでこんな例は経験も無いし聞いた事もありません…。

pepetome : 2014/10/02 (木)

コメントありがとうございました。

日本郵便の説明で「日本側で怠慢やミスで海外発送を誤ることはまず無いし、ほぼ確実にドイツへは送られているはず。なんらかの事情でドイツの郵便局側で足止めになっているとしか考えられない」とありますが、私もそうだと思いますし、恐らく(あくまでも推測ですが)ドイツの税関で止まっているのではないかと感じます。

個人的にもドイツは厳格なイメージなので郵便事情も良いと思っていましたが、やはり日本とは違う海外の国というのは頭に入れておいたほうがいいのかもしれませんね。
送った郵便が届かないのはやきもきしますが、待つしかないように思います。

Yuki : 2014/10/02 (木)

ご返信ありがとうございました。
そうですね、一度自分の手元を離れてしまった以上、なす術はなくただ待つのみですよね。本当に残念で迷惑な郵便制度ですね。
ましてや、ビジネスで顧客の方々のご注文の品をやり取りするのなら、尚更のことではとお察しします。
辛いですよね、こんなの…!

- : 2017/05/14 (日)

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