ドイツ・フランクフルト空港でストラディバリウスなど楽器が差し押さえられる
ここ最近、ドイツ・フランクフルト空港の税関でストラディバリウスなどの高級楽器(バイオリン)が差し押さえられ、超高額な金額(2千万円とか1億円越えとか!)が課税されて請求されるといったニュースが立て続けに報道されています。
バイオリニストが所有する(または貸与された)商売道具にまで課税するのは個人的にどうかと思いますが、読売新聞に掲載された記事になるほどと思える記載がありました。
それによると古い物など高額な楽器をマネーロンダリングに利用するケースがあるようでヨーロッパ最大のハブ空港を担うフランクフルト交際空港としては"最後の関門"として税関の対策が強化され、職員の意識も高いということです。
詳しくは以下リンク
読売新聞 楽器標的の摘発でない…フランクフルト空港税関 2012年10月5日09時17分
非常に志が高くて良い事だと思いますが、先ほど書いたようにこれらのケースはバイオリニストが所有する(または貸与された)物で売買目的の品ではないですし、有希・マヌエラ・ヤンケさんの時には申請する全ての書類を提出したにも関わらず差し押さえられたと言います。
ただFNNがフランクフルト税関当局に取材した内容で気になるものが。
FNNニュース ドイツ税関、日系バイオリニストからストラディバリウス押収 から一部引用抜粋。
「一般論として、日本の納税証明書は、EU(欧州連合)では効力がない」との見解を述べている。
ドイツの税関についての知識を持ち合わせていないので詳しくは分からないものの、この2つのケースや上記「効力がない」と言うことは、今後も日本の演奏家が送ったものが差し押さえられるという事でしょうか。
これは早々に改善しないとダメなんじゃ...
私の場合ebayで落札された物をドイツに送ることが多いですが、発送後に追跡するとフランクフルトで数日止まることが多く(酷い時は10日ぐらいそのまま)、落札者から「まだ、こないよ!ちょっとどうなってんの!」ってクレームが来る割合が特に多いため以前からドイツは相性が悪いと思っていたのですが、こういった記事を見るとそれも納得できます。
ドイツに限らず海外へ送るということは日本国内とは違って税関を通ることになるので場合によっては「税関の取り扱いによっては遅れますよ」と前もって伝えておいたほうがより良いかもしれません。
*参考
「落札者に何日ぐらいで届きますか?」と質問された時など配達目安日数を伝える場合に私が付け加えている英語の一文。(日本郵便のホームページのどこかに書いてあった文章をそのまま伝えています)
Please note that the number of delivery days is an estimate.
(配達日数は、推定値であることに注意してください。)
Depending on the situation of delivery transport, customs clearance, and local handling conditions, the number of days will differ.
(配達輸送、通関、およびローカル取扱い条件の状況に応じて、日数は異なります。)
補足
この記事をご覧頂いたドイツ在住の方から貴重なご意見を頂きました。
以下、コメント欄もご覧ください。
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ドイツから : 2013/02/03 (日)
査定に時間がかかる場合があります。また、DHLやドイツポストの追跡サービスサイトを見ると、個人名で配達済みと表示される場合がありますが、宛名と違う場合は、通関手続き中の場合が多いです。
それとは別に空港の入国ゲートの場合は、密輸品の摘発という目的があります。タバコ類、乳製品(チョコレートも)、大量の現金などがおもな摘発対象です。(かくして持ち込もうとする人が多いため)
上記記事の場合や先日の日本人サッカー選手の腕時計などの件は、
対象者がEU圏内に居住者であったためと考えられます。
EU圏内に居住している者が高額なものをEU圏外に持ち出す場合、
あらかじめ品名や製造番号等を届けでなくてはなりません。また、再入国の場合も、出国の際に届け出た書類を掲示して手続きをしなくてはなりません。
おそらくこの手続きをわすれたか、知らなかったのでしょう。しかしこれは、
EUに居住する人の”義務”なので知らなくても言い逃れはできません。
フランクフルト空港はこの手続きを厳格に実行することで有名です。
日本人駐在員が、日本への出張で持ち出したノートパソコンでよく引っかかっています。
このばあい、品物の価値の19%の金額に、申告忘れ、そして税関に申告内容を
偽って入国しようとしたとする重加算税が課せられます。
なお、旅行者や、日本に住む日本人がドイツに入国する場合は適応されませんが、それを証明するため、日本の住所、滞在先のホテル等の住所、時計やパソコンなど高額なものは、領収書(盗品でないことを証明するため)の英語がドイツ語翻訳をもっていたほうがいいでしょう。
pepetome : 2013/02/03 (日)
非常に詳しく教えて頂き、色々と勉強になりました。
貴重なご意見ありがとうございました!感謝しています!
ドイツから : 2013/02/04 (月)
古い内容を書いてしまいすみませんでした。
pepetome : 2013/02/04 (月)